ネパールは野良犬天国
首都であるカトマンズだけでなんと20万頭の犬が暮らしています。
ネパールの犬を見ていたら、なんだかほんわりと幸せな気持ちになります。ありのままの自然の姿。ネパールの野良犬の日々をつづりました
2008年10月23日木曜日
今日はヤギ日記(番外編)
ここはとある有名な寺院。
人は長蛇の列を作って並んでいます。神様に捧げるお花やココナツなど持っています。
そこに鈴をつけた黒ヤギくんがやってきました。
ちりん ちりん
白ヤギ:『めーめー こわいよー』
黒ヤギ:『こんにちは、白ヤギくん。どうしたの?』
白ヤギ:『ぶるぶる なんかすっごい むなさわぎがするの。わたしここでころされちゃうのかな ぶるぶる』
黒ヤギ:『殺されるんじゃないよ。神様に捧げられるんだ。ここの国(ネパール)の人は神様への信仰がとても厚いから、願いがかなったらヤギか鶏をいけにえとして捧げるんだ。神様に感謝の気持ちを表すんだよ。』
ちりん ちりん
白ヤギ: 『めーそんな ひどい』
黒ヤギ: 『まあ落ち着いて』 ちりん ちりん
白ヤギ: 『あなた なによ さっきからすずしい かお して。
なに この すずは。 かっこうつけてんの』
黒ヤギ: 『あ、くるしい やめて。
これは しるし だよ。 ぼくも 神様に ささげられた ヤギなんだ』
白ヤギ: 『そうなの?』
黒ヤギ: 『そうだよ。 きみのように 神様に ささげられた ヤギは 次の世では、別の生き物に生まれ変われるんだって』
白ヤギ: 『そうなの?』
黒ヤギ: 『そうだよ。 かみさまへのいけにえ は とうとい犠牲 なんだ。』
白ヤギ: 『あなたも かみさまに ささげられた ヤギでしょ。 どうして じゆうに あるけるの』
黒ヤギ: 『ぼくと きみは ささげられかたが ちがうんだ。
すずを つけてる やぎは、かみさまに ささげられた やぎとして
誰からも 盗まれたり 殺されたり 食べられたり しない。 ただ ずっと 自由に生きるんだ』
白ヤギ: 『そうなの? なんか ラッキーだね、 あなた』
黒ヤギ: 『そんなことないよ。 なかまが ころされていくのを ずっとみることしかできない。 それも つらい ことだよ。』
白ヤギ: 『そうなの・・・。生きるのも いけにえとして ささげられるのも たいへんだね。わたしがんばってくるね。』
黒ヤギ: 『うん、ぼくはここで きみが立派に 最後の ときを迎えるのを 見守ってる』
白ヤギ: 『うん。それじゃあね さよなら』
黒ヤギ: 『さよなら』 ちりん ちりん
犬: 『この国(ネパール)じゃあ ヤギはたいへん だなあ。僕たち(犬)はのんきなもんだね』
2008年10月21日火曜日
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